素数・対数・軌道計算——宇宙の言語としての数学
数学はこの物語のなかで「宇宙共通の言語」として機能する。グレースとロッキーが最初に交わすのは言葉ではなく、数の列だ。軌道計算も、エネルギー密度の比較も、すべて数学なしには成り立たない。「なぜ数学は宇宙で通じるのか」という問いそのものが、深い哲学的問いを含んでいる。
太陽の質量は約2×10³⁰ kg、電子の質量は約9×10⁻³¹ kg。この2つを同じ数直線上で比較しようとすると途方もない。そこで対数(logarithm)を使う。
log₁₀(x) は「10を何乗したらxになるか」を返す。
対数を使うと、何十桁もの差がある数を「数桁の差」として扱える。天文学・地震学(マグニチュード)・音響学(デシベル)・化学(pH)はすべて対数スケールだ。
対数を発明(1614年)。天文学者が何時間もかけていた複雑な掛け算を、対数表を使えば足し算で解けることを示した。ケプラーやガリレオも対数表を愛用した。計算機が発明される300年前の「計算革命」だ。
惑星の軌道は円ではなく楕円だ(ケプラーの第1法則)。太陽(または恒星)はその楕円の焦点のひとつにある。
宇宙船が最も燃料効率よく軌道を移動する方法をホーマン遷移軌道という。2回だけエンジンを噴射して、小さな軌道から大きな軌道に移る方法だ。
ティコ・ブラーエの膨大な観測データを20年かけて分析し、惑星運動の3法則を発見。ニュートンはこれを万有引力で理論的に説明した。
素数とは「1とその数自身以外に約数を持たない2以上の整数」だ。2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23……と無限に続く。
素数が「宇宙共通言語」として使える理由:
↑ 素数(枠付き)と合成数(打ち消し線)。2だけが偶数の素数。
整数・素数:素因数分解、ユークリッドの互除法
比例・関数:一次関数、比例と反比例
図形と証明:平行線の性質、三平方の定理
数学I・II:指数関数・対数関数(log)、三角関数
数学II・III:微積分(軌道計算の基礎)、数列・極限
発展:線形代数(ベクトルと行列)、確率・統計
『数学ガール』結城浩 — 物語形式で数学の深みを体験できる
『素数の音楽』マーカス・デュ・ソートイ — リーマン予想と素数の謎を探る